１ 尿道留置カテーテル関連感染-感染経路，リスク因子，原因微生物-

尿路感染対策の面からは，留置カテーテルはできるだけ用いないようにしましょう．どうしても必要な場合は，短期間の留置に留めることが重要です．また，留置中のカテーテルは抜去することができないか，つねに考えてみる必要があります．留置カテーテルの適応は以下のような場合にかぎられます．㈰術中・術後の自然排尿ができないとき㈪尿閉，あるいは大量の残尿を有するとき㈫重症患者で，時間尿量を測定するとき㈬尿量測定や尿の採取が必要なとき㈭尿失禁で，褥創や創傷の尿による汚染を避けたいとき留置カテーテルは，適応を厳密なものとし，適応以外の使用を避けましょう．人出不足を補うために行うものではないことを理解しなければなりません．留置カテーテルに代わる方法として，間歇導尿，自己導尿，体内留置型の尿道ステントの挿入，尿路変向を含んだ手術などがあり，泌尿器科専門医への相談が勧められます．