Photometric Determination of Zirconium in Iron and Steel, Using Arsenazo III in Nitric Acid Solution

アルセナゾIIIによる鉄鋼分析法の研究の一つとして,鉄鋼中のハフニウムの光度定量法を検討した.著者らがすでに報告したジルコニウムの光度定量法と同様に,既報の塩酸法に代わって硝酸溶液中で光度定量を行なうことにより,ハフニウムを高感度(分子吸光係数:1.4×105)で定量しうる方法を確立した.また硝酸法では既報の塩酸法に比較して,吸光度の酸濃度依存性が少ない.本法によれば鉄共存のまま0.01～0.5%のハフニウムを絶対誤差0.005%以内で約30分間で定量できる.一般の鉄鋼にはいると考えられる元素中,ジルコニウム以外は妨害しない.