Genome-Wide Association Analysis of Young Onset Stroke Identifies a Locus on Chromosome 10 q 25 Near HABP 2

19 若年発症脳卒中のゲノムワイド関連解析から染色体10q25 領域 の HABP2 付近の遺伝子座が明らかになる Genome-Wide Association Analysis of Young-Onset Stroke Identifies a Locus on Chromosome 10q25 Near HABP2 Yu-Ching Cheng, PhD 1,2 ; Tara M. Stanne, PhD 3 ; Anne-Katrin Giese, MD 4 , et al. 1 Veterans Affairs Maryland Health Care System, Baltimore, MD; 2 University of Maryland School of Medicine, Baltimore; 3 The University of Gothenburg, Gothenburg, Sweden; 4 University of Rostock, Rostock, Germany 背景および目的: 虚血性脳卒中に遺伝が関与することはよ く知られているが,大規模な遺伝子関連研究で特定されて いる脳卒中の遺伝子座は現時点ではほんの数種類にすぎな い。我々は,晩発性脳卒中と比較して若年性脳卒中では, 晩期発症脳卒中と比べて遺伝的影響がより強いという仮説 を立て,発症年齢が 60 歳未満の脳卒中症例に注目したゲ ノムワイド関連解析研究に関する 2段階のメタアナリシス を実施した。 方法: ゲノムワイド関連解析研究の発見段階では,6試 験から抽出した欧州系,南アジア系,アフリカ系の症例 4,505 例と対照 21,968 例を対象とした。第 2段階では, P <5 × 10 − 6 の関連遺伝子座にあるリード遺伝的変異(lead genetic variants)を選択し,症例約 1,003 例および対照 7,745 例からなる別の集団において in silico 関連解析を実 施した。 結果: 発見段階および追跡調査段階のすべてのサンプル の統合解析では,10q25 の 1 種類の脳卒中感受性遺伝子座 がゲノムワイド水準で有意であった(rs11196288,オッズ 比 = 1.41, P = 9.5 × 10 − 9 )。 こ の 関 連 遺 伝 子 座 は, TCF7L2 と HABP2 の遺伝子間領域に存在した。独立し た標本におけるさらなる解析では,rs11196288 と高度の 連鎖不平衡を示す 2種類の一塩基多型が HABP2 の産物で ある総血漿中第VII 因子活性化プロテアーゼ濃度と有意に 関連することが認められた。 結論: 細胞外セリンプロテアーゼをコードし,凝固,線溶, 炎症経路に関与する HABP2 は若年性脳卒中の遺伝的感受 性遺伝子座である可能性がある。 Stroke . 2016; 47: 307-316. DOI: 10.1161/STROKEAHA.115.011328. Abstract 図 3 10q25.3 の rs11196288のフォレストプ ロット(人種横断的解析における発見試験およ び追跡調査試験を含む)。 AA: ア フ リ カ 系,ASGC:Australian Stroke Genetics Collaborative,CADISP: Cervical Artery Dissection and Ischemic Stroke Patients,CI:信頼区間,EA:欧州系, GEOS:Genetics of Early-Onset Stroke, MILANO:Besta Stroke Study,RACE: Risk Assessment of Cerebrovascular Events Study,SIFAP:Stroke in Young Fabry Patients, WTCCC2: Wellcome Trust Case-Control Consortium 2。 試験名