Clearance of the antiarrhythmic agent cibenzoline succinate during hemodialysis.

慢性血液透析患者7例を対象に, 抗不整脈薬, cibenzoline succinate (cibenzoline) の血液透析 (HD) における透析性を検討した. 本剤100mgを経口投与し, 透析1, 2時間後の動静脈回路内の血漿濃度をhigh performance liquid chromatography法で測定, クリアランスを算出した. ダイアライザーはpolymethylmethacrylate膜の東レB2-1.2 Hを使用し, 血液流量200ml/分, 透析液流量500ml/分の条件下で行った. Cibenzolineのクリアランスは60.0±9.6ml/分 (mean±SD) で, 同時に測定したクレアチニン (Cr) の約40%, 尿素の約50%であった. また, 7例中6例の血漿濃度が有効最小血中濃度 (250ng/ml) 以上に達したが, HD開始2時間後には6例中3例が, 4時間後には全例が有効最小血中濃度以下に低下し, 透析後半に発症する不整脈の治療には透析中に追加投与することが必要と考えられた.