エゾアオカメムシの摂食戦略 : I.エゾアオカメムシ雌成虫の産卵選択, 若虫の歩行能力, および各種植物上での生育について

Japanese Journal of Applied Entomology and Zoology(1997)

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Abstract
野外より採集したエゾアオカメムシの雌成虫の産卵場所の選択性を実験室内のケージと野外の網室において調べたところ,野外で寄生が確認されている数種の植物上に選択的に産卵することはなく,飼育ケージの網などにも多数の産卵が認められた。産卵が認められた5種の植物とインゲンマメ(対照区)で若虫を飼育したところ,ヤナギを与えた若虫は若齢のうちにすべて死亡した。成虫羽化までの生育期間は最も短かったナナカマドと最も長かったクローバの間に約60日の差があった。成虫羽化時の体重はナナカマドで約100mg,クローバ約90mgであった。2齢から5齢の若虫の歩行能力について調べたところ,若齢若虫ほど活発に歩く傾向が認められた。以上より,エゾアオカメムシの雌成虫は,若虫の生育に好適な場所へ必ずしも選択的に産卵をせず,生育に不適な場所で孵化した若虫は歩行によって寄主植物へ移動する戦略を取ることが示唆された。
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pentatomidae,hemiptera,nymphs,nymph development,palomena angulosa motschulsky
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