A Clinical Analysis Of Associated Injuries With Facial Bone Fractures In Critical Care Medical Center of Kinki University Hospital

Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi(2003)

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Abstract
背景:重症外傷を扱う救命救急センターに搬入された顔面骨骨折患者は,しばしば重症合併損傷を伴っている。しかし,わが国において救命救急センターに搬入された顔面骨骨折患者の合併損傷の詳細な報告はない。目的:重症外傷を扱う救命救急センターにおける顔面骨骨折患者の合併損傷を明らかにすることを目的とし本検討を行った。対象と方法:対象は1993年9月から1998年8月までの5年間に近畿大学医学部附属病院救命救急センターに搬入された顔面骨骨折を有する患者109例とし,診療録,レントゲンおよびCTフィルムを用い,injury severity score, Glasgow coma scaleおよび合併損傷をretrospectiveに検討した。結果:顔面骨骨折患者のISSは29.0±17.8(平均±標準偏差),GCSは9.9±4.5であった。合併損傷では頭部外傷が90例82.6%と最も多く,次いで四肢・骨盤骨折の58例53.2%であり,以下胸部外傷34.9%,腹部外傷15.6%の順であった。頭部外傷の詳細は脳挫傷70.6%,頭蓋内出血43.1%,頭蓋骨または頭蓋底骨折49.5%であった。胸部外傷では,肺挫傷21.1%,血気胸21.1%。肋骨骨折14.7%,横隔膜破裂0.9%。心破裂0.9%,胸髄損傷0.9%であった。腹部臓器損傷については,肝損傷5.5%,腎損傷2.8%,脾損傷2.8%,胃損傷0.9%,十二指腸損傷0.9%であった。顔面骨骨折単独の症例は4.6%のみであった。結語:救命救急センターにおける顔面骨骨折患者は重症合併損傷をもち,また意識障害を伴うことが多いことが明らかとなった。このため,顔面骨骨折は多発外傷の一部分症として捉えなくてはならないことを再認識する必要があり,顔面骨骨折を治療するすべての医師は,生命を脅かす重症合併損傷が潜んでいる可能性を考慮し,全身状態を十分に検討した上で顔面骨骨折の治療にあたらなければならないと考えている。
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facial bone fractures,kinki university hospital,associated injuries,critical care medical center
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